紙袋印刷ブログ

箔押し印刷・加工のデザインを失敗しないための5つのポイント~データ作成の注意とコツ~

  • :2019年06月10日

目次

はじめに ~入稿先や商品によってデータ作成方法は異なります~

ご注意
箔押しの注意点や入稿データの作成方法は、入稿先の印刷会社や商品によって異なります。

例えば、弊社の場合は、箔押しの箇所を箔押しだけのレイヤーに作成していただくことがありますが、他社では別のレイヤーではなく、Illustratorのファイルごと別で作成する場合もあるなど、入稿データ作成方法は様々です。

 

本コラムでまとめた情報には、大なり小なり汎用性があるかと思いますが、あくまで弊社へご入稿いただく場合のコツと注意点になります。念のためご注意ください。
基本をおさえて、ぜひ綺麗な箔押し印刷を成功させましょう!

1.そもそも「箔押しできないデータ」を知るポイント

箔押しの箇所は、箔押しの製法上、下記のいずれかで構成されている必要があります。

 

・箔押しをする箇所
・箔押しをしない箇所

 

つまり、箔押しが「ある箇所」か「ない箇所」かのどちらかでしか、箔押し印刷できません。
ですので、次のようなデータは箔押しで印刷することができません。

 

  1. 透明効果がかかったデータの箔押し
  2. グラデーションのある箔押し
  3. 複数色で作られているデータの箔押し
  4. 濃淡差のあるデータの箔押し

 

なお、これらの箔押しできないデータでの場合は、NG例を避けたデータにご変更していただくことで印刷が可能です。

その他、箔押し出来ない場合の例や、箔押しで起こり得るトラブルを回避する方法は、続きをご確認ください。

2.箔押しに細い所あり!「かすれ」を避けるポイント

線幅が細いデータは、箔押しがかすれてしまったり、そもそも箔が乗らない場合があります。

※弊社の場合は、線幅0.5mm以上*でご入稿いただいております。
また、「線幅」は、以下の通り、箔押しされる箇所の幅をお測りください。

*ご注意
※必要な線幅は印刷会社や工場、商材、その他のデザイン構成等によって異なります。必ず入稿先の規定を確認しましょう。

▼線幅の正しい測り方① ~図形の場合~

箔押しする箇所の幅を測りましょう。
幅を測る際には、ものさしツールや線ツール等を選び、計測します。
※ものさしツールでなく、線ツールで測る際には、線がデータに残らないよう注意する必要があるので、出来る限りものさしツールを使いましょう。

線幅が入稿ガイドに比べて細くない場合は、印刷がかすれにくいです。

▼線幅の正しい測り方② ~文字の場合~

文字についても、線幅が入稿ガイドの規定に比べて細くない場合は、印刷がかすれにくいです。
文字が規定よりも細い場合、かすれる可能性が高いので、規定を超える程度まで太くしていただく必要があります。

▼細い線幅の修正 良い例と悪い例 ~箔押しを綺麗に仕上げるために~

線幅が入稿先の規定より細い場合、線幅を太くして規定を超えるようにすることで、かすれる可能性を下げることができます。
これは箔押しのデザイン入稿で、大切なポイントです。
実際に、入稿前の正しいデータ変更の例を見てみましょう。

 

細い線で構成されているデザインの場合、線自体を太めることで、箔押しがかすれてしまったり、箔自体が乗らないことを避けることができます。

 

下の図では、ボーダー柄になっている星のロゴの線幅が細くなっているので、太くしてから入稿すると、かすれるリスクを下げることができます。
また、文字(フォント)自体が細い場合は、文字自体を太くすることが必要です。

修正のポイント
※ロゴのデータを変更して良いのかを知るには……ロゴの著作権の権利者に確認
※どこまで太める必要があるのかを知るには……入稿先に確認

3.隙間となる抜き幅が狭い!「潰れ」を避けるポイント

抜き幅(箔押しになる箇所の隙間の幅)が小さいと、抜きが潰れて箔押しされることがあります。

箔押しで抜きを潰さないためには、抜き幅を1mm以上*にて、ご入稿いただいております。

図形の細かなロゴマークや、漢字の中でも画数の多い文字は、抜き幅も狭くなりやすいため、潰れないよう意識して、文字自体を大きく、はっきりとしたデザインにして入稿する必要があります。

*ご注意
※必要な抜き幅は印刷会社や工場、商材、その他のデザイン構成等によって異なります。必ず入稿先の規定を確認しましょう。

▼抜き幅の正しい測り方① ~図形の場合~

抜き幅1mmを下回る場合は、抜きの部分が潰れて(埋まって)しまう可能性があります。
入稿先の該当商品の規定等を確認し、抜き幅に問題がないか確認をしましょう。

▼抜き幅の正しい測り方② ~文字の場合~

文字も、図形と同じ理由から、小さくなってしまう場合に潰れる可能性があります。
抜き幅があるかどうか確認しましょう。

入稿先の規定に対して、入稿予定のデータの抜き幅が足りない場合は、潰れても良い箇所という場合を除き、抜き幅が広くなるよう編集する必要があります。

また、画数の多い漢字を小さく配置したい場合は、抜き幅を確保すること自体の難易度が高くなります。

4.ベタが広い!「気泡」が入りにくくするポイント

ベタの面積が広いと、気泡が入る可能性が上がります。

箔押しを加工する際に、箔の元になる用紙を、デザインによって作られた金型で押します。
この時に強い力で押す程、気泡は抜けやすくなりますが、小さな文字は潰れやすくなってしまいます。
逆に、弱い力で押すと小さな文字が潰れにくくなりますが、気泡が入りやすく(気泡が抜けにくく)なります。

 

箔押しにはこのような工程があるため、そもそも箔押し向きのデザインと、箔押しに向いていないデザインが存在します。

特に、気泡が入ってしまうと仕上がりの印象が大きく下がってしまいます。
そのため、ベタの広いデザインは場合によっては、気泡が入ってしまうため、不備になることもあります。

 

また、ベタのデザインの中に、文字や図形が入っていても、規定の範囲を超えていれば、その箇所もベタに含まれる場合もあります。

印刷会社によって、また、用紙と箔の組み合わせや、商品によって変動しますので、この点は、ご注文予定の商品ごとにご確認ください。
※上記のベタ10mm×10mmはレレカのサービス(箔押しワンポイント紙袋)の規定になります。ワンポイント箔押し紙袋でもベタは10mm×10mm以下を推奨しています。

5.折り目の上にご注意!「剥がれ」を避けるポイント


2つ折りや3つ折りなど「折り加工」のある冊子や、紙袋の裏面など、折り目がある印刷物の場合、折り目の上に箔押しを行うと、箔押しが剥がれてしまう原因となります。
そのため、折り目付近への箔押し印刷は推奨しておりません。

 

また、入稿用のテンプレート上に折り目の目安位置が記されている場合でも、実際の仕上がりでの折り目の位置には多少差が出る場合があります。
※レレカのワンポイント箔押し紙袋では箔押しのデザイン可能範囲から折り目の位置は外しています。


箔押しのデザインは、折り目が入る予定の位置から余裕をもって離しておくことで、剥がれるリスクを回避しましょう。

入稿前に ~箔押しのサイズを測りましょう~

最後に、箔押しのデータを作る際に、ほぼ必ずと言っていいほど登場する「箔押しサイズ」という言葉がありますので、こちらについてを説明します。

 

箔押しするサイズ・範囲の測り方は、次の図のようになります。

▼箔押しサイズの正しい測り方① ~斜めになったデザインの場合~


斜めになっているデザインでは、斜めになった後の状態での縦横の最大となるサイズを測りましょう。


◆計算方法◆
100mm×100mmの箔を押す場合の面積
100mm=10cm …一辺の長さ
10cm×10cm=100c㎡ …箔押しサイズ

ご注意
※入稿ガイドでは、幅や高さは「mm」、箔押しサイズは「c㎡」の単位で表されることが多く、単位の見間違いや計算間違いがないよう注意が必要です。

▼箔押しサイズの正しい測り方② ~線幅のついたデザインの場合~


Illustratorデータでデザインに線幅がある場合、データのサイズは、塗りのみを認識したバウンディングボックスのサイズで表示されてしまいます。

このままでは、箔押しの正確な範囲が測れていませんので、この場合は、分割・拡張で、「線」のない、「塗り」だけのデータに変更するなどして、測りましょう。

▼分割拡張の方法
箔押しするオブジェクトをすべて選択する → 上部のメニューバー → [オブジェクト] → [分割拡張]

おまけの動画(箔押しの工程)

YouTubeなどの動画サイトで検索をすると、温度調整や、押し付ける力の調整などの箔押しのマニアックな動画も見つかりますが、今回はシンプルで分かりやすい箔押し工程の動画をYouTubeより紹介します。
 

箔押しの工程が分かりやすい動画 >

 
機材や製法は印刷会社や工場によって異なりますが、箔押し工程の基本的な仕組みを理解しやすいかと思います。

 

箔押しは「ホットスタンプ」とも呼ばれ、データから金型を作成し、熱を加えて、ホイルを金型で押し付けて刻印していきます。

印刷色では表現できない程の輝きがあり、質感の違う黒箔や白箔も楽しい箔押し。
ぜひ、綺麗なデータで自由自在に活用してみてください。

 

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