紙袋印刷ブログ

印刷の大御所、オフセット印刷の特徴とオンデマンドとの違い

  • :2018年05月15日

印刷方法、ちゃんと選べていますか?

突然疑問文で始まってしまいましたが、今回は紙袋を始め、様々な印刷物をつくるときに大きなウェイトを占める印刷方法についてのお話です。
 
皆様が印刷物を作るとき、どのような印刷方法を選ばれていますか?
オフセット、グラビア、シルクスクリーン、箔押しホットスタンプ…etc
仕様を決めていく中で一番とっつきにくいのは、印刷方法の選択ではないでしょうか?
印刷方法の名称を聞いてもピンとこないですよね。
 
普段の生活で馴染みある印刷方法といえば、ご家庭やオフィスに置いているコピー機を使用するインクジェット印刷なので、イメージしにくいと思います。
家庭用インクジェットプリンター
 
そんな少しわかりづらい印刷方法について、オリジナルバッグ屋さん目線から各印刷方法を解説していきます。
数ある印刷方法の中から、今回は紙袋や雑誌・チラシの印刷などで大活躍のオフセット印刷を中心にご紹介いたします。
オフセット印刷
せっかくなので少しマニアックなところまで語ってみたいと思います!

そもそもオフセット印刷とは?そのルーツと特徴

オフセット印刷はどのようにして誕生したのか

オフセット印刷
オフセット印刷とは油性顔料インクを使った印刷方法の内の一つです。
オフセット印刷は西暦1850年頃のイギリスで生まれ、1900年頃に大量印刷が可能な印刷機が発明されたことで世界的に普及していきました。
その後、1950年頃に大きく印刷機の性能が向上し、日々改良を続けながら現在も主流の印刷方法として全世界で出版・印刷業界を支え続けています。

オフセット印刷の原理は?ほかの印刷となにが違うの?

オフセット印刷の仕組みを語る上で、特徴的な点が3つあります。

ここからは、3つの特徴をそれぞれの解説していきます。
 

平版を使っている

オフセット印刷を始めとする大半の印刷は、「版」と呼ばれるものが必ずあります。
例えるならば判子のようなもので、完成品に入れたいデザインを刻み込まれるパーツです。
そこに顔料を塗り、印刷対象に刷ることで、思い通りのデザインを正確に描くことができます。
 
版にはいくつか種類があります。
判子のように印刷したい部分だけ盛り上がっている「凸版」
凸版
反対に印刷したい部分だけ凹ませて印刷する「凹版」
凹版
そしてオフセットで用いられる版に凹凸がほぼない「平板」などに分類できます。
平版
凹版と凸版は、物理的な仕切りを設けることでデザインを縁取りますが、なぜ凹凸のない平らな平版がデザインの縁取りをできるのか不思議だと思いませんか?
 
実は、平版は「水」と「油」の反発を用いてデザインを縁取りをしています。
この平板には特殊な加工がほどこされており、親水性の高い部分と、親油性の高い部分が存在します。
親水性が高い部分に、湿し水と呼ばれる水を流し込むと表面に水分が付着します。
その状態で油性インクをつければ、油は水と反発する性質を持つため、親油性の高い部分にのみくっきりとインクが付着し、鮮やかな印刷が出来上がるのです。
 

ブランケットを経由して印刷を行う

オフセット印刷は凸版などと異なり、印刷対象に直接版を押し付けません。
先ほどご説明した印刷版に水とインキをつけてから、「ブランケット」と呼ばれるローラーに一度インクを預けます。
印刷対象へはこのブランケットが受け取ったインクをそのまま転写することで初めてインクが付着します。

オフセット印刷

つまり、インクは一度版を離れてブランケットに転写(Off)し、ブランケットから印刷対象に転写(Set)するという工程をたどるため『オフセット印刷』という名前がついているのです。
印刷対象に直接触れないこの印刷方法は、他の印刷方法に比べて版の摩耗が少ないです。
そのため、鮮明な印刷が可能です。
 

枚葉機と輪転機の2種類がある

オフセット印刷機は、大きく分けると「枚葉機」と「輪転機」に分けることができます。
枚葉機とは、用紙を一枚ずつ印刷する機械で、様々な大きさの用紙に印刷することができます。
そのため、比較的少ない枚数からでも利用でき、印刷対象の制限(サイズ・厚みなど)が少ないというのが強みです。
オフセット印刷
 
反対に輪転機はロール状に巻かれた紙を一気に印刷する機械です。
オフセット印刷
ロール状の用紙でないと使えないため、一定以上の枚数でないと用紙代が無駄にかかってしまう欠点はありますが、一定以上の枚数を刷るのであれば、非常に低コストで印刷できます。
大量に製作する必要のある書籍や紙袋、雑誌や新聞などで用いられることが多いです。
オフセット印刷はこれらを使い分けることができるため、比較的ロットに融通が効くのもメリットですね。

オフセット印刷とオンデマンド印刷の違い

オフセット印刷については上でご紹介しましたが、そのオフセット印刷とよく比較される印刷方法に「オンデマンド印刷」という印刷方法があります。
耳にされたこともあるかもしれませんが、この「オンデマンド印刷」とはどのような印刷なのでしょうか?
オンデマンド印刷は、すごく簡単に表現すると、コピー機と同じような印刷方法で、オフセット印刷で用いるような版を使わず、直接紙などに印刷をすることができる印刷方法です。
 
どちらも一長一短があるので、分かりやすいように
「料金」「納期」「クオリティ」
この3つの観点から比較してみます。
 

料金

それでは、まず重要な要素である料金に関してですが、こちらは「生産ロット」と「仕様」という回答になります。
料金に大きく関わってくる部分として『印刷版の有無』が挙げられます。
 
オフセット印刷はここまででご説明した通り、インク1色ごとに版を1つ必要とします。
この版は薄いアルミプレートになっており、他の印刷方法で用いる版の中では比較的安価です。
しかし固定費として確実にかかってくる費用のため、ロットが少ない内は価格への影響が大きいと言えます。
 
その点、オンデマンド印刷は版を必要としません。全てデザインデータをベースに直接色を吹き付けて印刷します。
そのため、小ロットの場合はオフセット印刷に対し、かなりの価格優位を誇ります。
オンデマンド印刷が好評なのはこの点が大きいです。
 
しかし、先ほど「小ロットの場合は」と付け加えた通り、大ロットになると価格差がなくなってきます。

価格の分岐点は仕様や色数によりけりですが、

  • 色数が少ない
  • 生産数500枚以上

この2点のどちらかが当てはまれば、オフセット印刷も検討の余地があると思います。
オフセット印刷は版を作る必要がある反面、同じデザインで2回目以降の生産(単純増版)であれば、以前作った版を利用できる場合もあります。
継続的に印刷する必要があるかどうかによってはオフセット印刷がお得になる可能性もあります。
 
単純に価格だけを見た場合、「シンプルで大量につくる」「継続的につくる」ならオフセット印刷、「小ロットで多色印刷」ならオンデマンド印刷がお勧めです。

納期

納期は基本的にオンデマンド印刷に軍配が上がります。
印刷速度ではオンデマンドが劣る場合も多いですが、オフセットは版の製造期間がどうしても必要になるため、納期が長くなります。
オフセット印刷とオンデマンド印刷の納品までの流れ
枚数が数千、数万になると輪転機が使えるオフセット印刷が早く仕上がる場合もありますが、少ロット〜1000枚程度であれば、確実にオンデマンド印刷が短納期で完成します。
 
また、多色刷りの場合は更に差が開きます。
これは一度に4色フルカラーで吹き付けられるオンデマンド印刷と一度に1色ずつしか印刷できないオフセット印刷を比べると、オフセット印刷のほうが工程が多くなるためです。
 
このように多くの場合はオンデマンド印刷のほうが早く仕上がるため、お急ぎの場合は必要分をオンデマンド印刷で注文するほうよいでしょう。

クオリティ

印刷クオリティという点では、確実にオフセット印刷のほうが高いです。
オフセット印刷は版を作って印刷するため、大量に印刷をしても再現性が一定で安定しています。
 
インクが直接印刷対象に触れるため、均一かつ鮮明に印刷されるという特徴があります。
加えて、インク自体も液体インクを使っているためムラができにくいです。
 
一方オンデマンド印刷は、レーザーでその都度焼付を行うため、固形の版と比較すると安定性に欠けます。
また、インクも粉末インクなので、液体のように均一にならないことがあり、色ムラやモアレ現象(※網を2つ重ねた際に模様が浮かび上がる現象です)が起こることもあります。
 
オンデマンドの品質は昔に比べてかなり向上しているため、パッと見た感じでは十分綺麗です。
しかし、写真を始めとするフルカラー印刷では濃淡表現の差が如実に出てしまいます。
精密なデザインを綺麗に印刷したい場合はオフセット印刷、特にこだわりが無ければオンデマンド印刷で良いと思います。

オフセットVSオンデマンド まとめ

さて、オフセット印刷とオンデマンド印刷について比較してまいりましたが、簡単にまとめると以下の用になります。

印刷方法 オフセット印刷 オンデマンド印刷
料金 大ロットor増版なら安い 大ロットor増版でなければオフセットより安い
納期 長い 早い
印刷クオリティ 高い 低い
こんな方にお勧め ・出版物やクオリティが重要な方
・大量に注文される方
・繰り返し注文する可能性がある方
・そこまでクオリティ重視では無い方
・100枚以下など小ロットをお考えの方
・一度きりの製作になりそうな方
・納期をお急ぎの方

余談ですがフルカラー印刷といえばかつてはグラビア印刷という方法が主流でした。
グラビアアイドルという言葉も、フルカラー写真のページ=グラビア(で印刷された)ページと呼ばれていたことから付いた名称です。
それからどんどん印刷機の改良を重ねた結果、現在ではグラビアページのシェアのほとんどをオフセット印刷が獲得するまでになっています。
オンデマンド印刷がこのままどんどん進化していけば、品質でも劣らない万能な印刷方法になっていくかもしれませんね。

まとめ

いかがでしたしょうか?
専門的な内容も多かったので、少し難しかったかもしれませんが、オフセット印刷がどういうものかしっかり伝わっていれば幸いです。


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